- 2014/07/24 『本能寺の変 431年目の真実』明智憲三郎著

明智光秀の末裔である著者が、本能寺の変の定説の矛盾を過去の資料から読み解き、論理的に解き明かそうとするドキュメント。
最近、長宗我部元親が「本能寺の変」直前に光秀の重臣・斎藤利三に宛てた書状がみつかり話題になったばかり。
これにより、信長が四国を元親の自由にさせるとの方針から、一部しか領有を認めないと変更したことに元親が従う姿勢だったことが初めて確認されたそうだ。
元親とは関係の深い光秀が、元親が恭順の意を示したにも関わらず攻めようとする信長を止めようとして本能寺の変につながったとする「四国説」の信憑性が増したことになる。
そのことはこの本にも書かれていた。
歴史というものは、勝者の自己正当化によって改ざんされ、また歴史小説やそれを元にしたドラマや映画などにも影響を受けてしまっているのも確かで、いつのまにかそうであると思い込んでいたりする。
こういう本を読むと、違った視点で見れば違ったものが見えてくるものだとあらためて思う。
結局のところ、そうであるかもしれないしそうでないかもしれないという視点に立ち返るのだけれど、それが大切なことなではないかとも。
そもそも本能寺の変どころか、光秀自身が謎に包まれているのよね。
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